#11 初めてと、再起と

スタッフの児玉です。

 

これまで、会員さまの競技で初めて、トレーニングの成果が出た際のご様子は鮮明におぼえています。

会員さまからは、陸上で自己新記録が出た、全国大会に初出場が決まった等のニュースを折に触れてお伝えいただいています。

ある時、硬式野球/ボーイズリーグ所属の中学生会員さまが満面の笑みを浮かべて来館されたことがあります。理由を訊ねると、「この間の試合で生まれて初めてホームランを打ちました」とのことで、思わず握手を交わしました。

いそがしい合間にトレーニングをがんばっていて、人生初のホームランを打たれたのです。いつも以上にその笑顔が魅力的だったのは言うまでもありません。

こうした嬉しいニュースをお聴きできるのも、トレーナーの悦びのひとつです。

 

一方で、再起をかけて取り組まれているアスリートの方もいらっしゃいます。

プロのアスリートの方はさまざまな状況でプレーされており、故障、ケガ、発病なども起こり得ます。

そうした際も、それぞれ再起に向けてトレーニングに励まれます。

あるNPB/日本プロ野球の選手の方は、ボールを投げられない時期だからこそ、と敢えて新種目に取り組まれたことがありました。

それによって新たな反応が引き出され、それ以前よりも動作のしなやかさが増して、動作のリズムもよくなられたのです。

その後、長い期間を経て、みごとに公式戦への復帰を果たされました。

ほんとうによかった。

 

復帰されるまでの選手の方の想いは、我々スタッフが安易に推し量れるものではありませんが、苦しい時間を過ごされたことは間違いありません。

それでも持ち前の明るさで、一途にトレーニングされていた様子が印象的でした。

「疾風に勁草(けいそう)を知る」という故事もあります。

選手の方々の内なる強さは、こうした時にこそ見えてくるのかもしれませんね。

これからの、さらなるご活躍を願ってやみません。

 

P.S.

かつてW.W.京都スタッフだった頃、よく「京都水族館」にミズクラゲを観に出かけました。水の中をゆったりと漂う姿に、思わず時間を忘れて見惚れたものです。

今回の本は、『教えて!クラゲのほんと』鶴岡市加茂水族館/編著(緑書房)です。

人体の「中枢神経系」は常に見聞きしますが、クラゲの「散在神経系」は初見でした。仕事が落ち着いたら、またクラゲを観に行きたいと思う今日この頃です。

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