スタッフの児玉です。
先だっての休館日に、「京都市交響楽団/公開リハーサル」に行ってきました。
じっさいの定期演奏会を行なわれるコンサートホールで、ある程度の距離をおいた1階席から舞台リハーサルを見学するという内容でした。
この日は楽団員の方も私服で、開始前にそれぞれ練習したり談笑されたりしている様子は、定期演奏会と異なり新鮮に目に映りました。
そうした空気が「音合わせ」とよばれる楽器のチューニングとともに一変します。この切り替えは、さすがはプロフェッショナルの方々の集まりです。
演奏は、途中で指揮者の女性がストップをかけて指示を伝えられると、楽団員の方が変更点を楽譜に記入し、再び演奏されるという流れで進んでいきます。
3日後の本番に向け細部を詰めていかれる様子には、一見の価値がありました。その大切な箇所を何度も反復される様子に、ふとトレーニングの展開が重なってきました。
ジムでは時折、「飽きる」という表現を使う会員さまがいらっしゃいます。
「飽きるから、ランダムにマシンを行なう」
「飽きたから、新しい種目をしたい」
こうした場面では、会員さまの感覚を否定したり、ご要望をむげにお断りしたりはしないようにしています。ただ、ひとつの種目、プログラムをくり返す方が好反応につながるのも本当です。
こちらのプログラムでは、2種目を交互に行なう「スーパーセット」という形式を採用していて、これを数セットくり返します。このくり返しの中で身体が反応します。ただ、目に見える変化は一定の時間が経ってからでないと表れてきません。
この変化が見えない期間に倦(う)まずに続けられると、大きな変化につながることを感じています。
会員の方が反復されることで、トレーナーからのアドバイスもより具体的に掘り下げられます。当然ながら、初期の段階と慣れてこられた時期とではアドバイスも異なります。スポーツで、ひとつの技術を習得するのと同じではないでしょうか。
飽きると言っていた会員さまが反復されることで、それまで以上の変化につながることもよくあるのです。
P.S.
『キマイラ聖獣変』夢枕 獏さん(ソノラマノベルス)。
大学時代、友人から勧められて読み始めたシリーズの最終巻を読了しました。『陰陽師』の著者である夢枕 獏さんが40年間、執筆された熱量に圧倒されつつ、十代の頃の気持ちを思い出させてもらえました。