#52 ルミナリエ

スタッフの児玉です。

なくてはならないものは、人それぞれです。

 

先日、神戸ルミナリエの会場に足を運びました。黄昏の空を背景にしたイルミネーションは壮麗で、その美しさに、しばし目を奪われました。

現在は開催時期が12月から12月に移り、場所も東遊園地、旧外国人居留地、メリケンパークの3ヶ所になっています。阪神・淡路大震災で犠牲になった方への追悼として始まった神戸ルミナリエも、時間とともに変遷してきています。

 

かつて訪れたのは、神戸のテニススクールで働いていた頃です。当時は震災からまだ数年で、震災の爪痕が道路や建物のそこかしこに残っていました。

スクールの会員さまも震災を体験された方が多く、震災当時の話も、おのずと耳に入ってきました。

ある方は震災からほどなく、早い時期にテニスを再開されたとおっしゃっていて驚いたことがあります。

 

多くを制限される生活の中、「テニスをすることで気持ちが晴れた」「身体が楽になった」との言葉は、嘘いつわりのないものだと感じました。

ただ、ご近所の方への気兼ねから、ラケットを見えないように隠し持ってテニスコートに向かわれたそうです。震災当時の状況が偲ばれる話です。

 

震災では、安全確保と復興のため、街の整備と物資の補給が最優先にされるのは当然です。さまざまな自粛が求められるのもわかります。

ただ、制限ばかりだと今度は心身がつらくなります。生活は必要なものだけで成り立っているわけではないのです。

 

テニスは衣食住と異なり、なくても生活に支障はないかに思えます。そのいっぽうで、生活のクオリティの面から言えば、欠かせないのもまちがいないところです。

これはスポーツに限らず、趣味など好きなこと全般に通じることでしょう。もちろん、トレーニングも、そのひとつであると確信を持っています。

 

衣食住は健康に支えるものです。そして、好きなことは人の内面に資するものです。それぞれが大切であり、それを比較することに意味はありません。

神戸ルミナリエを訪れて、そうしたことに思いを馳せることができました。

 

P.S.

『日本ガラスビー玉史 ビー玉研究』shiroaikoさん(文彩堂出版)

子どもの頃に慣れ親しんだビー玉の歴史を、色あざやかな写真とともに辿れる1冊です。よく出回っていたものから稀少とされるものまでが網羅されています。気泡を含む翠緑(すいりょく)のものに、理由もなく魅かれていたことが思い出されました。

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