#59 切ない表情

スタッフの児玉です。

切なくなるのは、期待の裏がえしです。

 

先だっての日曜日、中学生会員さまが閉館後にまちがって来館されました。申し訳なく思いつつ、営業が終了したことをお伝えしました。

付き添いのお父さまが「時間、まちがったわ~~」と明るくおっしゃっていた一方で、中学生の彼が、とても切ない表情をされていたのが印象的でした。

 

W.W.宝塚は、平日が1021時、土日祝が1019時の営業です。

水曜日の定休と、建物の点検日である1、3、5月…の第3火曜日が休館です。

よく来られている時間帯は、どなたも問題ありません。いつもと異なる曜日、時間帯で、まちがいが起こります。

 

冒頭の野球をされている中学生の彼は、まだ入会されて数ヶ月です。日ごろはボーイズリーグの練習のない平日に来館されています。たまたま、その日の練習が早く終わって来館されたため、行き違いが起こったのです。

ただ、ここで気づきました。トレーニングがそれほど好きでないなら、気にせず帰宅されたことでしょう。切ない表情は、トレーニングをしたかったからに他なりません。その意味では、嬉しさも感じました。

 

気持ちに噓はつけません。

思いかえすとわたし自身、気持ちが向いたものと、そうでないものとでは、取り組み方に雲泥の差がありました。

嫌々やっていた受験勉強は、まったく結果につながりませんでした。強要されて受けた教員採用試験は、合格に掠(かす)りもしませんでした。

 

いっぽうで、気持ちが向いたものだと、たとえ反対されても続けていたのです。

兄を追って始めた剣道は、徐々に魅力に気づき、稽古に夢中になりました。

大学で出会ったテニスも、ボールを打つ感触の心地よさに引き込まれました。

トレーニングも、本部合宿を重ねるにつれ専門的に修学したくなり、鳥取/本部に個人研修をお願いしました。

 

好きになったところから、ほんとうの意味で何かが変わり出すのでしょう。

じぶんの気持ちは、行動を堰(せ)き止められた時に見えてきます。

 

P.S.

『クモの網』船曳 和代さん(LIXIL BOOKLET

俗にクモの巣と言いますが、あれは獲物を捕獲する網とのことで、このタイトルがつけられています。クモの網という、よく目にするものでありながら、表面的に捉えていたことに気づかされました。興味を惹かれ、常識をひっくり返された秀作です。

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