#31 メニュー用紙

スタッフの児玉です。

 

さまざまな行為が、記録をとることで洗練されます。

トレーニングの内容は、メニュー用紙に記入します。ベテラン会員さまの中には忙しくて記入されない方もありますが、トレーニング初期は、マシン、種目の名称、組み合わせをおぼえる意味でもメニュー用紙への記録をお勧めしています。記入のひと手間はありますが、トレーニングのペースを把握できるのは大きな利点です。

ひとの記憶は当てになりません。前回からどれほど日が空いたか、じっさいと記憶とのあいだにはギャップも生じます。メニューを見ることで、じっさいがどうなのかを目で確かめられます。1ヶ月のトレーニング回数、頻度(ひんど)も見えてきます。

 

W.W.宝塚では、入会されてから12ヶ月後にメニューの見直しをさせていただいています。期間に幅を設けているのは、それぞれのご来館数に差があるからです。ある程度の回数を実践(じっせん)されてからのほうが、その方に適したメニュー展開を行なえるのです。

過去に故障、ケガをされたアスリートであれば、メニュー用紙を見ることで、その際のメニューを思い出せます。すると、同じ部位に違和感が出た際、同じ轍(てつ)を踏まずに故障を回避できることもあるでしょう。そうした点でもメニュー用紙は活かせるのです。

 

トレーナーの場合は、研修で教わった内容を記すノートがそれに代わります。

研修生の頃からのノートを読み返すと、そこにはその間の時間がそのまま詰まっています。旧タイプのマシンから現在のB.M.L.T.CAMⓇマシン、最新の「Moving pivot™」という装置まで、その変化の劇的さには比類ないものがあります。

本部で生み出されたバリエーションも、その多様さに目を瞠(みは)るばかりです。本部は日進月歩で、われわれが教わっていない内容がまだまだあります。ですので、提携施設のスタッフは時機を見て、再研修のために鳥取へ戻るのです。

 

トレーニングも研修も、やりっ放しでは零(こぼ)れ落ちるものがあります。記録することで、時間をかけた内容を零れ落とさずに自分のなかに留められるのです。

記録していった先で、それは自信の裏づけにもなると感じています。

 

P.S.

『「遅読」のすすめ』齋藤 孝さん(SB新書)

齋藤 孝さんの本は読書系を中心に読んでいます。これは、目まぐるしい日々の中、あえて時間、日数をかけて本を読むことを推奨された1冊です。本を読む速度、読み終えた冊数に目を奪われがちな自分にとって読書習慣を見なおすきっかけになりました。

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