#73 ワークショップ③(前編)

スタッフの児玉です。

プロフェッショナルの凄さは、見えない部分にあります。

 

春から、5回シリーズのワークショップに参加しました。作家の方が主宰(しゅさい)される、文章についてのワークショップです。

東京で開催されていたので、勤務のシフトで参加できない回も出てきました。

参加できなかった場合は、メールで質疑応答を行なっていただきました。

この直接の質疑応答が、非常に勉強になったのです。

 

たとえば、執筆をする時間帯について訊ねました。

わたし自身は、早番なら夜に、遅番なら朝に文章を書いています。休日は日中にトレーニングを行ない、夕方から夜の時間帯で文章を書いています。

プロ作家の方にも一定の時間帯があるのだろう、と予想した上での質問でした。

 

いただいた回答は、次元が違っていました。

「朝でも昼でも夜でも、短い時間でも書く」との回答が返ってきたのです。

理由は、時間にこだわらずに書かないと時間が足りないから、とのことでした。

1ヶ月に数冊を出版するケースだと、悠長なスケジュールなど組めません。

じぶんの認識の甘さを、痛感しました。

 

よい文章が書けない場合について訊ねると、「書けなくても書く」と答えられました。

「不調でも書くことで、書きたいことが出てくる」とのことでした。

頭を打たれたような衝撃をおぼえました。文章の良し悪し以前の、心構えです。

 

文章に関するアドバイスなのに、内容は、文章に限定されない深さがありました。

「書くこと」を他の言葉に置き換えたら、すべてに共通します。

「勉強」「競技」「仕事」「恋愛」「習い事」、いずれにも置き換えられます。

当然ながら、トレーニングにも共通します。共通するという以上に、本質とさえ言えるのではないでしょうか。

 

夢中になっていることは、短い時間でも密度が濃くなります。

不調でも離れていても、意識のどこかが夢中になっていることとつながっておく。

1つのアドバイスで、時間への意識が変わります。

ワークショップで教わった心構えは、これからのすべてに活きると感じています。

 

P.S. ①

『初代タイガーマスク戦記』流 智美さん(ベースボールマガジン社)

佐山 聡選手がタイガーマスクとしてデビューする前の写真が、豊富に載っています。メキシコ修業中は極めつけです。ミル・マスカラス、エル・サント両選手との3ショットは至高の1枚です。2年弱のタイガーマスクの時間が1冊に凝縮されています。

 

P.S. ②

「戯作三昧」芥川 龍之介『或日の大石蔵之助・枯野抄』(岩波文庫)

滝沢馬琴が、彼の作品を酷評する声を耳にした際の内面が描き出されます。家族からも共感されない状況で、それでも彼は執筆を続けていきます。執筆中の高揚する気持ちを描写したシーンは、圧巻の一語に尽きます。

 

 

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