#88 身体のセンサー(前編)

スタッフの児玉です。

身体の感覚がよいと、得られるものが増えます。

 

先日、割烹のお店に行きました。

座って料理を待つ間は、お店の中の様子に目を向けています。

食器棚には器が種類ごとに重ねられ、調理器具が整然と並べられています。飲食店は整理がいい加減だと、時を置かず、雑然としてきます。

そうした雑然さが、こちらのお店には一切ありません。「機能美」という言葉が、自然と思い浮かびます。

 

今回はカウンターの奥の席だったため、料理を運ぶ盆が目に入りました。使用前の盆は1箇所に、交互に3~4cmずつズラして積まれていました。

フロアの方に理由を訊ねると、咄嗟に間違って2つ持たないため、とのことでした。

ジムの場合も、同じ例があります。

Pelvisというマシンで使う背もたれを立てかける際、敢えてズラして置いています。持つ時に手をかけやすいように、です。同じ感覚に嬉しさをおぼえました。

 

些細なことながら、盆の積み方は、今回はじめて気づきました。

疲れていたり、心ここにあらずの状態だと些細な違いに気づけません。料理本来の美味しさも、季節の変化も感じられません。

W.W.宝塚に加入して4年で、ようやく気持ちの余裕が生まれてきたのでしょう。料理で口にする食材から、夏から秋への季節の移り変わりも感じられました。

 

トレーニングも同じです。

日常生活で疲れていたりイライラしていると、身体、季節の変化を感じとれません。

動作の変化も、掴み切れません。

日常のよい流れは、トレーニングを支えてくれます。

休養、睡眠、穏やかに過ごす時間の有無は、想像以上にトレーニングに影響します。

反対に、トレーニングで現在の自身の状態に気づくこともあります。

 

身体のセンサーが鈍るのは、怖いことです。

身体のセンサーが鈍ったことに気づけないのは、さらに怖いことです。

トレーニングは、いまの感覚を確かめる時間です。

 

P.S.

『グイン・サーガ50巻/闇の微笑』栗本 薫さん(ハヤカワ文庫)

「グイン・サーガ」は、ヒロイックファンタジーの金字塔です。本編130巻、外伝22巻の計152巻から成ります。1人の作家から、これだけの長編作品が生み出されたことは驚くばかりです。未読がまだあることを悦べる、稀有な作品のひとつです。

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